子育てがつらいと思ったあなたへ

生まれてきた我が子を見た瞬間、「かわいい」と心の底から喜びが沸き上がってきました。
でも、実際の育児が始まるとつらいと思ってしまうことも多くあります。反面、つらさを感じないママたちも……
つらさを感じやすい人、感じやすい場面、そしてリフレッシュ方法など、せっかくの育児、楽しみに変えていける方法をご紹介していきます。

子育てがつらいと感じやすい性格

子育て経験がある人であれば、一度も辛いと感じたことがない人はいません。
でもその感じ方にはやはり個人差があります。

真面目過ぎる性格(固定観念が強い)

赤ちゃんが生まれる前から、育児について学んだり、いろいろな情報を先取りしたりして、これからに備えようと頑張りがちです。
もちろん、準備したことは大いに役立ちます。が、実際の育児では想定していた状況と異なる場面も多くなります。
それにより、無意識に自身が想定したラインとのズレが少しずつ小さな憤りとなっていることに気付かず、蓄積してしまいがちです。

完璧を求めすぎる(ねばならない主義)

かわいい我が子だからこそ、常に完璧にしてあげたい、親であれば誰もが持つ感情です。
しかし、思い描いたとおりにならない場合も。

自分のことであれば「できないこともあるよね」と軽く流せるようなことも、我が子のことになると妥協できなくなってしまうことも……。
完璧にしたいと思うことが自身を追い詰めていることも。

他人に甘えることが苦手

情愛深く、困っている人や弱い者に対し精一杯手を差し伸べることのできるタイプの人は、逆に自分が助けを必要としている状況に無自覚になってしまい、他人に甘えたり、助けを求めることが苦手なことも。
また、周囲にとても頑張っていると思う人がいる場合も、自分も甘えてはいけないとブレーキをかけてしまう要因になることもあります。

弱音を吐けず一人で抱え込んでしまう

私より大変な人はたくさんいるから…なんて考えてしまう人も、少しずつストレスをため込んでしまいます。
特に、「頑張る」という言葉で自分を鼓舞するタイプの人は、積み重なるとどんどん弱音を吐けなくなってしまい、一人で抱え込みすぎてしまい……。

辛さを感じる程度は人それぞれ、周囲と比べる必要はないのですが、交流が狭くなる子育て期は、視野も狭くなってしまい、もっと大変な人もいる……等とネガティブな比較をしてしまいどんどん弱音を吐けなくなってしまいます。

子育てがつらいと思う瞬間

夜泣きが酷くて睡眠時間が取れない

大人の睡眠サイクルは90~100分、それに対し乳児は40~50分、1歳半〜2歳で約60分といわれます。
このサイクルの中で、眠りが浅くなった時の外的要因など様々な関係で目覚めてしまうと夜泣きになってしまいます。

睡眠不足は長く続くと、身体の疲れが取れないだけではなく、メンタル面にもじわじわと影響が。
そして、また夜泣きがあるかもと身構えてしまうことで質の良い睡眠がとれないといった負のループに陥ってしまい、その蓄積がつらさに直結していきます。

自分の時間が無い

お子さんの世話はもちろんのこと、日常の家事に疲れて帰ってきた旦那さんの相手、上のお子さんがいる場合は、幼稚園や学校の行事など、育児中は自分主体の時間が著しく減少してしまいます。
しかし、人は一人の時間を持つことでリラックスしたり、頭の中の整理をしたりします。
たとえ5分でも自分の時間を持つことができればよいのですが、お子さんの動きが活発になるにつれて目を離せなくなり時間の工面が難しくなってくるようです。

ワンオペ育児

核家族化が進むのに伴い家庭の中で育児をママ一人で担う必要性が高くなっています。
また、コロナ禍により、実家を頼ることもできないことが多くなりました。

ワンオペ育児では、実際に身体を使う家事やお子さんのお世話だけでも大変ですが、何より負担になってくるのは、物事を決めることだったりします。
ちょっと調子が悪そうだけど病院に行ったほうが良いのか……。
簡単そうに思いますが、当事者としてはとても負担が大きいことですよね。

相談できる人が周りにいない

実家から離れていたり、結婚を機に新しい環境へ。
自身の友人たちとライフサイクルが異なっているなど、身近な人へ相談しにくい場合も多くあります。

他にも、親や友人は近くにいるが、年齢差や性格の違いなどから子育てに関する考え方の違いがある場合も相談しにくい状況に。

つらい時におススメのリフレッシュ方法

ママが苦しい状況で育児を続けると、見ているパパやお子さんもなんだかスッキリしないことも。

家庭のカラーはママで決まります。

ママが楽しく過ごすことができれば、一緒にいるパパや子どもたちも元気で楽しくなってきます。
つらい時、疲れた時は、家族のため!そして私のため!と堂々とリフレッシュしましょう。

育児から離れて1人になる時間を作る

子どもを預ける事に罪悪感を持ってしまう人もいますが、最近では緊急保育(保護者の病傷、事故、出産、出張、家族の看護、冠婚葬祭など)だけでなく、リフレッシュ保育(育児の心身のリフレッシュ、趣味やボランティアの参加など私的な理由)も一時保育の目的として認められています。
施設や制度を利用するには費用や登録など手間とお金がかかりますので、まずは身近な人に短時間でも預けて一人の時間を作ってみるも良いのではないでしょうか。

家事を手抜きして完璧をやめる

食事の栄養や見た目、毎日清潔に美しく保たれているお部屋。
家事は極めていくととてもハードな仕事で、完璧にしようと思うととてもエネルギーが必要です。

一言で「手抜きしたら」と言われても、「明日が2倍しんどくなるし」や罪悪感が…となることも多くあります。
そこで、「今できることを片付ける」というのはいかがでしょうか。

完璧にするには、段取りが必要です。

段取りとは物事を行う順序や手順のこと。段取りを考える時点で2手3手先を考えています。
段取りよく物事をこなせるとスッキリしますが半面できなかった時の反動も大きくなりかえってストレスになることも。
たくさんのことをしなければならない育児中だからこそ、目の前のことから片づける。

片づけた自分凄い!と褒めてあげましょう。

親や友達と話す

育児のことはもちろん、育児以外のことでも構いません。
親しい人に自分の気持ちを聞いてもらえると、安心感と開放感があるはずです。

人はだれしも共感してもらうことで心の安定を得ます。
また人に共感することで得られる安定もありますので、よく知る人との会話はそのどちらも得ることができるので、リフレッシュできるのです。

育児のプロに相談してみる

たくさんのママたちと触れ合ってきた育児のプロは、様々なパターンのつらさに出会っています。
自分の気持ちがすっきりすることで解決できる人や、学びを深めることで安心できる人、同じようなことで悩んでいるママたちと知り合うことで解決できる人など、いろいろなケースがあります。
育児のプロはそんなたくさんのママたちと触れ合ってきていますので、どのような方法があるのか、またあなたにはどのような方法が向いているのかを教えてくれます。

子育てがつらいと感じるママへ

1人じゃないことを知ってほしい

育児期間中、特に一人目のお子さんの場合、ママと赤ちゃんの二人だけの時間が多くなってしまいます。
ホルモンバランスの変化などもあり、視野が極端に狭くなってしまうことも。
一緒に暮らすパートナーはもとより、社会の中でサポートしてくれる人や仕組みがあるということを知っていてください。

自分を責めないで

ママたちはみんな頑張っています。人は誰しも出来ないことがあります。
だからこそ社会はたくさんの人が協力をして動かしていっています。

育児も同じです。

ママ一人で育児のすべてを行うことはできません。
パパの力、社会の力、他者の力。
いろいろな力を合わせて行っていくのです。
ですから一人でできない等と自分を責めないでください。

つらい時期は必ず終わりが来る

一般論としてよく言われますね。
当事者として渦中にいるときには信じがたい言葉ですが、夜泣きでつらい方、自分が夜泣きをしている記憶ありますか?
「ある!」という方は素晴らしい。

一般的に記憶が残るのは3~4歳からといわれます。
そうなんです。自分の記憶があるくらい年齢の時には夜泣きはほとんどありませんよね。
怖い夢を見た時に泣いたりすることはありますが。

つらい時期の終わりは必ずあります。
ですので、終わりが訪れるまでじっと耐える、ではなく、可能な範囲で少しずついろいろなことを試していってみてください。

育児に正解はない、あなたなりの育児でOK

ママの個性×お子さんの個性、そんな複雑な掛け算で出てきた答えがみんな同じになることはありません。
育児書に書いてあることも、SNSでのいろいろな情報も当てはまる人には正解となりますが、当てはまらないことだってたくさんあります。
マニュアル通りにロボットを組み立てているわけではありません。
それぞれの思いと手法で、自分なりの育児を見つけていきましょう。

<まとめ>

子育てがつらいと思ったときは、ちょっと立ち止まって、お子さんの解決策ではなく、まずはママの思いを吐き出すことを意識してみてください。

つらい時は笑顔が出ません。
でもママに笑顔が戻るだけで解決することもあったりします。

つらさを感じた時は「最近笑ったかな?」と思い返してみるのも良いかもしれません。

育児とは、子どもを育てる=ママを育てるということでもあります。

お互いが初めて同士ですので、歩調が合わないこともありますが、どんな子どもに育ってほしいか、自分はどんなママになっていきたいか、つらさを感じた時だからこそ、少し先の未来を思い描いてみるのもリフレッシュになるかもしれませんよ。